- 2023.06.15
- 住宅ローン
つなぎ融資の必要性について・注文住宅で家を建てるときの資金繰り対策
つなぎ融資は、注文住宅で家を建てる際、多くの方の役に立つ融資制度です。この記事では、マイホームを手に入れる際に役に立つつなぎ融資についてかんたんに紹介しています。「マイホームは絶対に注文住宅で!」とお考えの方は、ぜひ読んでみてください。
住宅ローンとつなぎ融資
つなぎ融資は、住宅ローンの融資が行われる前に発生する支払いのためのお金を事前に用立ててもらえる融資制度です。住宅ローンの融資と決済は建物の引き渡しの際に行われます。しかし、住宅を建てる際は、「着工金」「中間金」、土地から探す場合は「土地の購入費用」など、住宅ローンの融資が行われる前にまとまったお金を支払わなければなりません。資金に余裕がある方は、つなぎ融資を利用しなくても家を建てることはできますが、大多数の方は住宅ローンだけだと資金繰りが難しくなってしまいます。
つなぎ融資は、住宅ローンと同時に申し込み、審査を受けるのが一般的です。住宅ローンが融資された時点でつなぎ融資で借りた分をすべて返済します。
つなぎ融資利用の流れ
つなぎ融資を利用する際、まず重要なのが資金計画をしっかり練ることです。設計事務所や工務店などと相談して建築プランを確定させたら、請負契約締結後に融資の審査を受けます。
1・建築プランや見積書の作成依頼
設計事務所や工務店とともに理想のマイホームの形を考えます。この際、資金計画をしっかり立てたうえで建築プランや見積書の作成を依頼します。希望する家の形や予算のことも含めて業者と考えを共有して、無理のないプランを立てることが重要です。
2・つなぎ融資を扱っている金融機関探し
つなぎ融資を扱っている金融機関は多くあり、それぞれサービスの内容が異なります。住宅ローンとつなぎ融資は基本的に同じ金融機関から融資してもらうので、サービス内容をしっかり理解してから融資してもらう金融機関を決めましょう。
3・融資の審査
住宅ローンとつなぎ融資を利用するために審査(事前審査と本審査)を受けます。建築プランとともに所得証明などの書類を提出する必要があります。
4・着工金や中間金の支払い
本審査に通過したら、契約を締結します。着工金や中間金の支払時には、つなぎ融資で融資されるお金を使います。
5・建物の引き渡し(住宅ローン融資)のタイミングでつなぎ融資を返済
建物の引き渡し時に住宅ローンの融資が行われたら、そのタイミングでつなぎ融資されたすべてのお金をまとめて返済します。
つなぎ融資で注意すべきこと
つなぎ融資は住宅を建てる際の資金繰りを助けてくれるとても便利な融資制度ですが、注意すべきこともあるのでここでご紹介しておきます。
控除対象ではない
つなぎ融資は、住宅ローンのように控除の対象にはなりません。つなぎ融資は住宅を建てる資金に充てるものではありますが、住宅ローンそのものではないことに注意が必要です。
諸費用を負担する必要がある
つなぎ融資は控除対象ではありませんが、利用者は住宅ローンと同様に印紙代や事務手数料などの諸費用を負担する必要があります。利息と合計するとけっこうな額の負担になりますから、これらの諸費用も考慮して資金計画を立てることがとても重要です。
金利が高い
つなぎ融資は、住宅ローンとは異なりすぐに返済する必要がある融資です。長いものでも借入期間は1年ほど。そのため、金利は高く設定されていることが多いようです。もちろん、借入期間が短ければ、利息の負担は少なくなります。
融資金額に限度がある
つなぎ融資は、時期的に住宅ローンでまかなうことができない支払いに使うための融資制度です。当然、審査のときに年収を含む信用情報がチェックされることになりますが、住宅ローンの補完的役割を果たす融資であることを考えると、金額や利用回数に限度があるのはしかたのないところでしょう。
利息が増えるおそれがある
なんらかの事情で住宅の完成が遅れたとしましょう。予定よりも完成が遅れることで、住宅ローンが支払われる時期も遅れることになります。こうなると、つなぎ融資の借入期間が延びてしまうため、利息が増えるおそれがあります。
つなぎ融資を利用しないという選択
つなぎ融資は、注文住宅でマイホームを建てる際に有用な選択肢です。しかし、住宅ローンで一括返済するとはいえ、利用すれば負担が増えるのは当然のこと。そのため、できればつなぎ融資を利用せずにマイホームを建てたいという方もいらっしゃるはずです。つなぎ融資を利用せずにマイホームを建てるにはどうしたらいいのでしょうか?
住宅ローンと自己資金で建てられる家にする
当然のことながら、住宅ローンと自己資金だけでまかなえるように資金計画を立てれば、つなぎ融資を受ける必要はありません。こだわりたい部分にだけこだわれるのも注文住宅ならではのこと。土地も含め、コストを抑える努力をすれば、住宅ローンと自己資金だけでもマイホームを建てられるかもしれません。
親族から住宅資金の援助を受ける
親族から住宅資金の援助を受けられる方は、贈与税に注意しつつ資金を提供してもらうことで、最大で1000万円を非課税にて得ることが可能です。建物の種類など、条件は複雑なので、詳しくは国税庁のホームページで確認してください。参考:国税庁 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0022005-028.pdf
まとめ
自己資金を豊富に準備できる場合をのぞき、注文住宅でマイホームを建てる際は、つなぎ融資を利用するケースが多くなります。つなぎ融資を利用するにしてもしないにしても、重要なのは資金計画です。設計事務所や工務店に相談してしっかり計画を立てれば、マイホームという大きな買い物でも安心できます。そろそろマイホームを手に入れたいとお考えの方は、ヘッジハウスにご相談ください。